帰らぬ人となった飼い主を駅の前でずっと待ち続けた忠犬ハチ公について美談は今、日本だけではなく世界中で知られるようになりましたね。
最近モンゴルでも「モンゴルのハチコ」と言われるようになった犬がいます。
この犬はウランバートル市から空港へ行く途中にある「ヤーラマギーン グール」という橋の上で2年間、誰かを待ち続けています。
毎日同じところに座り込んで通り行く人と車の中から誰かを探しているように見つめ続けているこの犬はいつの間にかみんなの注目を浴びるようになり、今はテレビや新聞、インターネットで取り上げられるようになりました。
犬がいる橋は道路橋なので、車が多くて危険なところです。一年ぐらいに前に車にひかれて足に怪我をしてしまったにも関わらず、そこから離れようとしないそうです。
モンゴルで厳寒の冬が訪れた今でも犬は橋の上にいます。
家はどこなのか、飼い主は誰なのか、なぜいつもそこにいるかは誰も知りません。
「飼い主がその橋の上から飛び降りて死んでしまったんだ」、「犬をおいて海外に行ってしまったんだ」とかいろいろな物語が飛び回っているけど、正体は謎に包まれたままです。
でもあの犬の変わらない真っ直ぐな心、諦めない強い姿勢に心が打たれている人が多く、保護する運動も発足されました。
「人間の私は誰かを愛する心はありますが、あの犬のように一途に愛する事が出来るのでしょうか」、「私も誰かを信じますが、あの犬のように信じ続ける事が出来るのでしょうか」などなどのたくさんの記事やコメントがインターネットで書き込まれ、今時代のヒーローとなっています。