アブドアイニ アブドラヒマン愛称:アイニ
出身国:中国
サロールトヤー ハドバートル愛称:サロール
出身国:モンゴル
オチ サンサル愛称:サンサル
出身国:モンゴル
アイニー(アブドアイニ アブドラヒマン)
ー 会社の中でどういうお仕事をされてますか?
ほとんど全部やってますね(笑)
編集、カメラ、出演。後は、技術的なこともやっています。
ー 日本に来てどのくらいですか?
15年になります。 ウイグル自治区って分かります?そこから来ました。私は、元々外科医だったんです。 母親が医者で、家も病院の中にあったんです。小学校から帰って、いつも手術室を覗き込むんですよ。 上の方に学生たちが見学する大きな部屋があって、いつもそこから手術を見ていました。 交通事故とかでケガした人がいるじゃないですか?そういう人たちを見ているとだんだん慣れてきて、自分でも医者にならなきゃと思って。 それで外科医を目指して、ウイグルの医科大学に入学し、卒業後は地元の病院で外科医として8年間働きました。 後は鹿児島大学大学院に5年留学し、医学博士です。日本では、外国人は中々医師免許がとれないので、 大学院を卒業して職種は全然違いますけど(笑)その時人から紹介されてBTVに。10年くらいになります。
ー 日本に来て、どう思いましたか?
最初に日本に来た時は、“こんにちは”という言葉しか知らなかったです。母国では、色々なことが起きており、 一番良かったと思ってるのは家族と住んでいて安全なことですね。 でも、最近年を取ったせいか、夜になると無性に帰りたくなるんですよ。向こうには、自分の兄弟や友達もいるからね。
ー 仕事の面白さは?
日本では友だちが少ないので、色んな人たちと話をする機会があって楽しいですね。 だから10年も続いているんだと思います!
サロール(サロールトヤー ハドバートル)
ー 会社の中でどういうお仕事をされてますか?
私は、主にディレクター業務がメインで、これが面白いなと思ったことを特集としてとりあげて、番組化していくということをやっています。 サンサルは一緒にカメラをしていて、今は夫婦で動くことが多いです。今月から“九州さんぽ”という番組に出演をしています。
ー 日本で働くことになったきっかけは?
私は、大学の時に日本語を専攻してたんですよ。元々は、通訳とか翻訳とか日本語を学生に教えたりということを大学で勉強しておりまして、 国費留学生として宮崎大学に来た時に、卒業したらBTVに来ないかと誘っていただいた縁で、卒業してすぐに制作部に入りました。 それが18年前です。それから5年働いてモンゴルに帰国し、サンサルと結婚しました。モンゴル支局を立ち上げ、番組を作ることを続けていました。 そして、再びBTV本社で夫婦で働かせてもらっています。彼は同じ大学の後輩だったのですが、 彼もモンゴルでテレビ局に就職し、場所は別々だったのですがずっと同じ業界で活動しています。
ー カルチャーショックはありますか?
私、日本の文化って人を沼みたいに吸い込む力のある文化だと思います(笑)。外国人とかでも、無意識のうちにお辞儀をするようになったりとか、 いつの間にか母国語より日本語の方が使いやすくなってたりだとか(笑)帰国すると、特にそういうカルチャーショックを感じちゃうんですよね。 たぶん、それは私たちだけでなく他の外国人、特に1年以上住んだ外国人は皆知らず知らずのうちに、日本人化していってます(笑)
ー 好きな言葉は?
“前向き”かな。モンゴルに“いいことのない悪いことはない”みたいなことわざがあるんですけど。どんな苦労や悪いことも、必ずそれにいい面がある。 だから前向きになれる。という意味。サロールって、“明るい”とか“懸命”って意味なんですよ。だから、そんな感じかな。
サンサル(オチ サンサル)
ー 会社の中でどういうお仕事をされてますか?
私は、大学からモンゴルテレビで働いて、今日本のBTVで働いていてとっても楽しいです。人選も編集もディレクターも全部一人でやっている感じで、 色んなスキルが身につきます。英語でいう“ONE MAN SHOW”。
ー なぜ日本に?
子どものころにポーランドに住んでいて、ヨーロッパとモンゴルの文化の間で大人になったんですが、子供たちにもそんな体験をしてほしかったので、 家族で日本にやってきました。そして、日本の技術やテクノロジーを学ぶことが母国の発展にとって必要だと思いますし。
ー 日本の好きなものは?
私は、黒澤明に宮崎駿、北野武みたいな映画の人たちが好きですね。ベストは決めきれない。最低10個はあります(笑)
ー カルチャーショックはありましたか?
カルチャーショックというか、料理ショックを味わいました。ご飯が美味しくて、3年間で10kg太りました(笑) モンゴルでは、女性や妊婦さん、お爺さんおばあさんに席を譲る文化があるんですけど、日本で私が電車内で席を譲ろうとすると、 “あーどうしよう”とか戸惑う方がおられて、それが困ります。自分が、人のお世話になりたくないって感じなのかな? モンゴルでは、アイコンタクトの表現がいっぱいあります。目は心の鏡という言葉がありますが、日本では見ると怒る人もいれば右往左往する人もいます。